よくあるQ&A

 ここでは、内科疾患に関するよくある質問とそれに対する答えを述べたいと思います。
 今後少しずつ増やしていきたいと思いますので、見てください。

Ⅰ.消化器疾患関係

①胃腸疾患 

Q) ピロリ菌について教えてください。

Q) 逆流性食道炎とはどのような病気でしょうか。

Q) 胃のもたれ、嘔気が続いていますが、胃カメラでは正常と言われました。何か病気でしょうか。

Q) ずっと下痢と便秘を繰り返しています。何か病気でしょうか。


                            

②肝胆膵疾患

Q) B型肝炎と言われています。治療について教えてください。

Q) C型肝炎のインターフェロン療法について教えてください。

Q) 健診でアミラーゼが高いといわれました。どうしたらよいでしょうか。

Q) 健診で脂肪肝といわれました。どうしたらよいでしょうか。

 

Ⅱ.呼吸器疾患

Q) 何週間も空咳が続きます。何の病気でしょうか。

Q) 咳喘息について教えてください。

Q) ヘビースモーカーで、ずっと咳、痰があり、歩くと息切れがします。何の病気でしょうか。

Q) 睡眠時無呼吸症候群について教えてください。

Q) 睡眠時無呼吸症候群には、どのような治療があるのでしょうか。

 

Ⅲ.生活習慣病

Q) 健診で尿糖が陽性と言われました。糖尿病でしょうか。

Q) ヘモグロビンA1c とはどのような検査でしょうか。

Q) ブドウ糖負荷試験について教えてください。

Q) 健診で空腹時血糖とヘモグロビンA1c は正常でした。糖尿病ではないと言っていいのでしょうか。

Q) 食後血糖が、180mg/dlでした。どうすればいいでしょうか。

Q) 健診で総コレステロール値が高値といわれました。治療すべきでしょうか。

Q) 血圧が高いのですが、日頃どのようなことに気をつければいいのでしょうか。

Q) メタボリックシンドロームとは何ですか。

Q) メタボリックシンドロームを起こす生活習慣とはどのようなものでしょうか。

 

Ⅳ.その他の疾患

Q) 花粉症ですが、薬はいつから飲むのがよいのでしょうか。

Q) 目の前がチカチカした後、頭が痛くなります。何か病気でしょうか。

Q) 健診で、甲状腺が腫れていると言われました。どうすればいいでしょうか。

 

 

    

Ⅰ.消化器疾患関係

①胃腸疾患

Q) ピロリ菌について教えてください。

 ピロリ菌は、40歳以上では70~80%の人が感染しており、ピロリ菌感染者の約2~3%の人が潰瘍になります。しかし、胃・十二指腸潰瘍の患者さんの陽性率は80~95%と高く、原因として大きな比重を占めていると考えられ、潰瘍の人は除菌治療が勧められます。また。胃がんの患者さんもピロリ菌の感染が多く、がんの発生への関与も言われていますが、まだ研究中です。
 ピロリ菌の除菌治療は、2種類の抗菌剤と胃酸を抑える薬を7日間投与するもので、成功率は約80~90%で、除菌に失敗した場合は、別の抗菌剤を含む投薬を行うこともあります。

 
Q) 逆流性食道炎とはどのような病気でしょうか。

 逆流性食道炎胃食道逆流症ともいいます)とは、胃酸の食道への逆流により食道に炎症がおこり、胸焼け、酸っぱいものがあがってくる、食べると物がつかえる、食後の胸痛などの症状が出現します。このような症状が持続する場合は、できるだけ内視鏡検査を行い、きちんと診断し適切な治療を行えば、症状は改善します。また、日常生活においては、脂肪食、甘いもの、刺激物を避け、食べ過ぎないように注意し、食後すぐに横にならないようにします。

 
 Q) 胃のもたれ、嘔気が続いていますが、胃カメラでは正常と言われました。何か病気でしょうか。

 膵炎や肝機能障害でも上記の症状はでることがあるので、きちんと除外した上で機能性胃腸症(FD)を考えます。この病気は、日本では4人に1人がもっているといわれ、胃の痛み、嘔気・嘔吐、腹部膨満感、胃もたれなどの症状がこの1年間で合計12週以上続くものをいいます。
 気をつける点としては、
①食生活の改善
 ・食事を抜かない
 ・よく噛み、ゆっくり食べる。
 ・油っぽいもの、刺激物、味の濃いものなどを避け、胃に負担をかけないようにします。
②ストレスがたまらないようにする。睡眠は大切です。
③定期的に運動する。
などがあり、それでも症状が残る場合は、症状に合わせた投薬を行います。

 

Q) ずっと下痢と便秘を繰り返しています。何か病気でしょうか。

 長く下痢と便秘を繰り返す場合、まず大腸の検査を行い、腫瘍や炎症のないことを確認する必要はあると思いますが、頻度の高いのは、過敏性腸症候群と呼ばれる病態です。
 過敏性腸症候群は、主として大腸の運動と分泌機能の異常によりおこる病態であり、一生の間に30%の人が一度は経験するという報告があるくらい頻度は高く、通常は下痢になりますが、下痢と便秘が交代性にくることもあります。ストレスにより症状が悪化することが多く、また高カロリー食・高脂肪食や特定の食品が原因になっている場合があります。 
 治療としてはストレスを避け、食事は1回の量を少なくし、分食する方がよい場合が多く、規則的な運動もよいと思います。また、症状に合わせた投薬を行います。

ページトップに戻る

 

②肝胆膵疾患

Q) B型肝炎と言われています。治療について教えてください。

 B型肝炎の治療は、大きく分けて、抗ウイルス療法(インターフェロン療法、エンテカビル治療、ラミブジン治療)、肝庇護療免疫療法(ステロイドリバウンド療法など)があります。
 急性肝炎の場合は、一般に肝庇護療法により、ほとんどの人は治癒しますが、最近慢性化しやすいタイプが増加しています。
 慢性肝炎の場合は、ウイルスを体からなくすことはほぼ不可能で、治療の目的は「ウイルスの増殖を低下させ、肝炎を沈静化させること」となります。しかし、B型慢性肝炎を発症しても、自然に肝炎が沈静化することがあるので、すぐには治療を開始しないことが。治療開始の判断は、年齢(35歳を境目とする)、ウイルス量、炎症や線維化の程度などを評価し、どの治療を行うかを決定していきます。
 なお、今年5月よりインターフェロン治療に対して医療費助成が始まりましたので、ご参照ください。

 

Q) C型肝炎のインターフェロン療法について教えてください。

 以前はALT(GPT)が基準値以内の人は、積極的に治療を行いませんでしたが、最近では、新しい治療法が登場し、以前より多くの人が完治できるようになり、ALT値が31IU/l以上の人だけでなく、30IU/l以下であっても条件によっては、インターフェロン療法の適応となってきました。
 この新しい治療法は、インターフェロンを週1回皮下に注射し、リバビリンという内服薬を1日2回飲みます。治療期間は、患者さまのウイルスの型や量によって異なります。C型肝炎に対しては他にも治療はありますが、インターフェロン療法はウイルスを排除し、病気の進行をとめる可能性のある唯一の治療法であり、患者さまの状況によっては選択すべきと考えます。
 幸い平成20年5月よりこの治療に対する医療費助成が始まり、自己負担額がかなり軽減されるので、ご考慮ください。 ⇒参照

 
Q) 健診でアミラーゼが高いと言われました。どうしたらよいでしょうか。

 アミラーゼには膵由来のものと唾液腺由来のものがあり、膵炎などの膵臓疾患以外にも、唾液腺疾患、腎不全などで上昇します.
 また、マクロアミラーゼ血症といってアミラーゼにグロブリンという蛋白が結合して上昇する場合もあり、この場合には膵臓が正常でも上昇します.
 したがって、アミラーゼ値が高いといわれた場合には、内科を受診して、膵型アミラーゼやアミラーゼ以外の膵酵素(リパーゼ、エラスターゼなど)を測定し、原因を精査することをお勧めします。

 

Q) 健診で脂肪肝といわれました。どうしたらよいでしょうか。

 現在健診で約4人に1人は肝障害を指摘されており、内わけとしては、B型、C型肝炎などのウイルス性肝炎、アルコール性肝障害、薬剤性肝炎など以外に、アルコールを飲まない人で脂肪肝がおこるNAFLD(nonalcoholic fatty liver disease) と呼ばれる病気があり、急激に増加傾向にあります。このNAFLDは、ほとんどの症例は心配要りませんが、約10%は徐々に進行して肝硬変という怖い病気に至る非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)が含まれており、注意が必要です。肥満の人で、アルコールをほとんど飲まないのに肝障害を指摘されている人は、一度は肝臓内科を受診することをお勧めします。

ページトップに戻る

                                                   

 

 

Ⅱ.呼吸器疾患

Q) 何週間もしつこい咳が続きます。何の病気でしょうか。

 慢性的に続く咳の原因としては以下のものが考えられます。
  風邪が治らず咳が続いている状態(感冒後遷延性咳嗽といいます)
  咳喘息アトピー咳嗽などのアレルギーを主体としたもの
  マイコプラズマ百日咳などの感染症によるもの
  鼻汁がのどに垂れ込むことによって起こるもの(後鼻漏といいます)
  胃液が食道に逆流して起こるもの
  薬剤によるもの(降圧剤など)
  心因性のもの
  タバコによるもの
 鑑別のためには、問診、聴診を行い、胸部X線、肺機能検査、血液検査などを選択して行います。

 

Q) 咳喘息について教えてください。

 空咳が長期に続き、咳は、①冷たい空気や煙を吸ったり、会話、運動、喫煙などをきっかけとして誘発される、②夜間に多い、③出だすとなかなか止まらないなどの特徴があり、喘鳴(ゼーゼー)や呼吸困難は通常ありません。
 この咳喘息は、約30%は3年ぐらいで本当の喘息に移行することがあり、注意が必要です。
 治療としては、ステロイド吸入など喘息の時に使う薬が必要で、咳止めでは止まりません。
 風邪を引くたびに咳が長引く人は、咳喘息の可能性があります。一度内科受診をお勧めします。

 

Q) ヘビースモーカーで、ずっと咳、痰があり、歩くと息切れがします。何の病気でしょうか。

 気管支喘息、慢性閉塞性肺疾患(COPD)などを考えます。
 COPDとは、以前肺気腫・慢性気管支炎と呼ばれていた病態の総称で、タバコなどの有害な空気を吸い込むことにより(患者の90%は喫煙者)、気管支・肺胞などに障害が生じる病気で、40歳以上の日本人の約8%は疑いがあることがわかってあり、発見が遅れがちな病気です。もし、タバコを吸う人で、上記の症状がある人はご相談ください。
 タバコとCOPD をご参照ください。

 

Q) 睡眠時無呼吸症候群について教えてください。

 睡眠時無呼吸症候群(以下SAS)は、①睡眠中に10秒以上の呼吸停止が何度もおこる、②いびきを有することが多い、③肥満との結び付きが強い(肥満がないこともあります)、④日中の眠気や起床時の頭痛などの症状を伴うという特徴を有します。このSASが問題なのは、さまざまな心血管病変を高率に合併し、ついには心不全へ進んでいく危険性があることです。
 診断するには、簡易モニター当院で検査可能)を自宅で装着する方法と、病院に1~2泊入院し、睡眠ポリグラフと呼ばれる検査を行う方法があります。
 夜間にいびきをかく人で、日中に眠気のある人は、内科受診することをお勧めします。

 

Q) 睡眠時無呼吸症候群には、どのような治療があるのでしょうか。

 

 ページトップに戻る

 

 

Ⅲ.生活習慣病

Q) 健診で尿糖が陽性と言われました。糖尿病でしょうか。

 尿に糖がでることは、糖尿病以外にも腎性糖尿といって血糖値が正常であるにもかかわらず尿糖がみられる病態があり、糖尿病と決めつけることはできません。両者を鑑別するためには、後述するブドウ糖負荷試験が確実な方法です。
 なお、尿に糖が出ていなくても糖尿病はありうることも知っておかねばなりません。

 

Q) ヘモグロビンA1c とはどのような検査でしょうか。

 ヘモグロビンA1c(HbA1c)は 、赤血球中にあるヘモグロビンのうちブドウ糖と結合しているものの割合を言い、今から1~2ヶ月前の血糖値とよく相関します。
 これまでの正常値は、4.3~5.8%でしたが、特定健診では、5.1%以下が正常であり、空腹時血糖値:100mg/dl以上、HbA1c5.2%以上を高血糖と扱います。

 

Q) ブドウ糖負荷試験について教えてください。

  一晩絶食した後、75グラムのブドウ糖が溶けた液を飲み、その後の血糖の上昇の程度を見ます。
 ブドウ糖負荷試験の結果は、空腹時(ブドウ糖液を飲む前)の血糖値とブドウ糖液を飲んでから2時間後の血糖値から、正常型」、「境界型」、「糖尿病型の3つに分類します。(ここを参照
 結果が「糖尿病型」であった場合、別の日にもう一度血糖値の検査を行い、再び基準値(朝食前126mg/dl、食後またはブドウ糖負荷試験2時間後 200mg/dl)を超えていれば糖尿病と診断します。

 

Q) 健診で空腹時血糖とヘモグロビンA1c は正常でした。糖尿病ではないと言っていいのでしょうか。

 日本人の場合、最初に食後の血糖が上昇する人が多く、空腹時血糖、ヘモグロビンA1cが正常でも、上記のブドウ糖負荷検査を行うと、境界型や糖尿病型の人はおり、家系に糖尿病が多くいる人は安心してはいけません。糖尿病の早期発見のためにはこの検査が必要な場合があります。
  

Q) 食後血糖が、180mg/dlでした。どうすればいいでしょうか。

 上記の境界型には、IGT(ブドウ糖負荷試験2時間血糖値:140~199mg/dl)と、IFG(空腹時血糖値:110~125mg/dl)とがあります。IGTは、境界型の約8割を占め、生活習慣の改善で糖尿病になるのを遅らせることができることが解っています。
 空腹時血糖値が正常でも、食後血糖が高い人は多く存在し、こういう人こそ食事・運動療法が重要なのです。

 

Q) 健診で総コレステロール値が高値といわれました。治療すべきでしょうか。

 HDLコレステロール値(善玉)が高い時には、正常者でも総コレステロール値が高値になることがあり、今後は総コレステロール値ではなく、LDLコレステロール値(悪玉)での評価が推奨されます。
 したがって、まずLDLコレステロールが高値かどうかを判定し、高値であれば食事療法、運動療法を行い、改善が認められなければ、投薬を行います。このLDLコレステロールの目標値は、性別、年齢、高血圧や糖代謝異常の有無、喫煙の有無、既往歴などによって異なります。

 

Q) 血圧が高いのですが、日頃どのようなことに気をつければいいのでしょうか。

 血圧を下げるためには、
 ①塩分制限
 ②野菜・果物の十分な摂取
 ③食事のコレステロールや飽和脂肪酸の制限
 ④適度な運動
 ⑤適正な体重の維持(場合によっては減量が必要です)
 ⑥アルコールの制限
などが有効と考えられています。
 ただし、糖尿病や腎臓病など他の疾患を合併している場合は、果物・野菜のとりすぎや激しい運動が、かえって健康に悪い場合もありますので、注意が必要です。

 

Q) メタボリックシンドロームとは何ですか。

 メタボリックシンドロームとは、
 ①腹部肥満、耐糖能障害、脂質代謝異常、高血圧からなる病態で
 ②内臓脂肪蓄積を源流とし、
 ③心血管疾患の大きな危険因子であるといわれています。
 現在の日本の診断基準は、以下のとおりです。
 ①臍部ウエスト周囲径
    男性≧85cm女性≧90cm
 ②空腹時血糖≧110mg/dl
 ③中性脂肪≧150mg/dl かつ/または HDLコレステロール<40mg/dl
 ④収縮期血圧≧130mmHg かつ/または 拡張期血圧≧85mmHg

 

Q) メタボリックシンドロームを起こす生活習慣とはどのようなものでしょうか。

 メタボリックシンドロームは、肥満が最も大きな役割をしており、内蔵脂肪蓄積をもたらす生活習慣として、
 ①食べ過ぎ(摂取カロリーの過剰
 ②脂肪・糖分・アルコール・塩分の過剰摂取
 ③食物繊維の不足
 ④食行動の異常(朝食抜き、間食、早食い、夜食など)
 ⑤運動不足
 ⑥喫煙習慣
などがあります。これらを改善することで蓄積した内臓脂肪は減少し、メタボリックシンドロームの予防につながります。

ページトップに戻る

 

Ⅳ.その他の疾患

Q) 花粉症ですが、薬はいつから飲むのがよいのでしょうか。

 花粉症の時にまず投与する薬は、抗ヒスタミン剤と呼ばれる薬で、花粉症症状が出始める2週間前から服用すると、より効果的とされています。花粉の飛散量が多くなり、抗ヒスタミン剤だけで症状が十分に収まらない場合は、ロイコトルエン拮抗剤と呼ばれる内服薬を加えたり、点眼薬・点鼻薬を組み合わせます。

 

Q) 目の前がチカチカした後、頭が痛くなります。何か病気でしょうか。

 もう少し症状を詳しく聞く必要がありますが、まず片頭痛が考えられます。
 片頭痛は、日本人の約8%が悩まされているといわれ、男性よりも女性に多くみられます。痛みは数時間から、長い場合は数日間続き、頭の片側のこめかみから目にかけてのあたりが痛むことが多く、ストレス、生理、特定の食べ物などで症状が出現します。 
 また、前兆を伴う片頭痛と前兆を伴わない片頭痛に分けられ、前兆を伴う方は20~30%といわれています。
 前兆を伴う片頭痛では、頭痛が起こる前に、閃輝暗点(目の前にチカチカと光るフラッシュのようなものがあらわれ、視野の片側、または中心部が見えにくくなる)、手足のしびれ、言語障害などがみられ、数分、長くても1時間以内で治まり、続いて頭痛がはじまります。

 

Q) 健診で、甲状腺が腫れていると言われました。どうすればいいでしょうか。

 単純性甲状腺腫と言って、放置しておいてよい病態の可能性が高いと思いますが、甲状腺機能亢進症(いわゆるバセドー病)や甲状腺機能低下症、甲状腺炎、腫瘍など治療が必要な病気の可能性もあるため、必ず一度は内科受診をお願いします。

 

 

トップページに戻る